不安になるのは当たり前だとわかると、不安になる自分を責めなくてよくなる
こんにちは。どいつよしです。
僕はけっこう不安になりやすいタイプです。母方の家系に不安を抱えやすい性格の人が多い、という遺伝的要因も少なからずあるとは思いますが、これまでにもいろいろと不安に心を支配されて、立ち往生してしまうことがありました。
やりたいことがあるのに、不安が先にたって一歩が踏み出せない。ということもよくありました。不安になる自分が嫌でした。
「不安になるのはダメ」だと思い、どうすれば不安にならなくていいのか?という問いに対する答えを探して、訊いて調べて、試行錯誤をしてきました。
その中で、そもそもの前提が変わらないと問題を解決することができないということがわかりました。
それは、「不安になるのは当たり前」ということ。
なぜ、不安になるのは当たり前なのか?
理由①遺伝的要因
まず、日本人は遺伝的に「不安遺伝子」を持つ人が多い。
ということ。
人の感情に影響を与える脳内神経伝達物質にセロトニンがあります。この量を調節しているのがセロトニントランスポーター。
このセロトニンポーター遺伝子のタイプが不安に関係することがわかってきていて、日本人は不安を感じやすくプレッシャーに弱いタイプの遺伝子を持つ人の割合が世界一高いということです。
生まれつき不安になりやすい人種だということですね。
だから、不安になるのは当たり前。
理由②感情のひとつであること
つぎに、自分を守るために生まれつき備わっている感情のひとつである。
ということ。
不安は「安全が確保されていない」ことを知らせてくれる感情。それがあったからこそ、危険をうまく回避してここまで生きてこれている、ということが言えます。
「安全が確保されていない」こととして多いのは「未知(知らないこと)」のもの。「未知」が「既知(知っていること)」に変われば不安は解消されます。よくわからないことには、不安を感じて当たり前だということです。
また、心が衝撃を受けた時に強い不安を感じたりしますが、あれも、自分を守るために湧いてくるものなのだということですね。
以上の理由から、不安になるのは当たり前ということがおわかり頂けたかと思います。
感想
僕は、「不安になるのはダメ」だと、不安になる自分を責めて、不安を解消することばかりを考えていましたが、「不安になるのは当たり前」ということを知ってからは、自分を責めることは少なくなり、不安があっても前にすすめるようにするにはどうすればいいかを考えることができるようになりました。
遺伝的に不安になりやすく、もともと人間に備わっている感情のひとつであるということから、「不安になるのは当たり前」ということの他に、「不安は無理矢理消そうとしても消せない」ということも言えると思います。
でも、不安をそのままにしていると往々にして恐怖にグレードアップして、心の中を支配してしまいます。そうなってしまうと、身動きが取れなくなって、ますますしんどい状況になってしまいます。
だから、不安になった時に
「あぁ、これは遺伝的に当たり前のことなんだよね。」
とか
「今、自分の安全が脅かされているから、本能的に自分を守ろうとしているんだな。」
と思って、不安と距離を置くことができるようになることが大切だと思います。距離を置くことができると、気持ちもかなり楽になると思います。
不安になることに対して、まずは距離を置いて心を整えること。それができてからこそ、対処法を考えていけるということですね。
それと、「不安になるのはダメ」となってしまうことには、不安があったことでうまくいかなことや、辛い思いをしたことの方が強く記憶に残っているというのがあります。
ですので、その反対に、不安があったことで助かったことや危険を回避できたことを探してみることも、「不安になるのは当たり前」として認められるきっかけになるかもしれないなと思います。
不安になることに悩んでいる人には、ぜひ、取り入れてみて頂きたいと思います。
参考文献
『水島広子 つい、「気にしすぎ」てしまう人へ: こころの荷物をそっと降ろす本 (王様文庫)』
『柿木隆介 どうでもいいことで悩まない技術(文響社)』
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