ココロの皮むき

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音楽で心と体を効果的にリラックスさせるコツとは!?

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音楽で心と体をリラックスするコツ教えます
 
こんにちは どいつよしです。
 
 
 
新型コロナウィルス流行のおかげで、 やりたいことを我慢したり、今までと違う生活スタイルにイライラしたり、先行きの不透明な未来に不安になったり、ストレスが溜まりやすくなっていませんか?
 
 
そんな時にオススメしたいのは、【音楽を聞く】ことです。
 
 
そんなこと知ってるよ!
 
 
って、 思われているかもしれません。
 
 
でもね、これからお伝えする【3つのコツ】を取り入れていくだけで、音楽で心と体をもっと効果的にリラックスさせることができるんです。
 
 
その【3つのコツ】というのはこちらです。
 

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  • 壱の型:とにかく好きな音楽を聞く
  • 弐の型:クラシックやヒーリングミュージックを聞く
  • 参の型:今の気持ちや感じに合う音楽を聞く
 
 
 この3つを押さえておくだけで、とってもリラックスできるようになりますよ。
 
 
それではひとつひとついってみましょー!
 
 

壱の型:とにかく好きな音楽を聞く

これはすでに実践されているかもしれませんが、脳科学的にも理由があって、「疲れた時には、ジャンル関係なく自分が大好きな音楽を聞くことが脳にもよい(by茂木健一郎)」とのことです。

 

 

音楽評論家の湯川れい子さんは、ご自身のストレス解消法として「大好きなロックを聞く」ことをされているそうです。

 

 

僕は、大好きなアーティストが目の前にいて、自分のためだけに演奏してくれているかのようにイメージして聞くようにしています。そうすることで、ストレスになっていた気がかりを忘れることができますし、気分もスッキリしていくのがわかります。

 

 

また、リズムにのって体を揺らしたり、一緒に口ずさんだりすることもいいですね。凝り固まった体が緩みますし、声に乗ってストレスが外に出ていってくれます。

 

 

音楽でリラックス効果を実感するには、まずはここからがオススメですね。
 
 

弐の型:クラシックやヒーリングミュージックを聞く

一般的に心を癒やす音楽と言われているのは、クラシックや自然音をサンプリングしたヒーリングミュージックです。
 
 
なぜそれらがすすめられているのかというと、「1/f ゆらぎ」のリズムの曲が多いからです。
 
 
「1/f ゆらぎ」のリズムとは、私たちが心地よく感じる自然のリズムのことで、小川のせせらぎや波の音、虫の鳴き声といった耳から入ってくるもの、星のまたたきやろうそくの炎といった目から入ってくるものが代表的です。
 
 
私たちが「1/f ゆらぎ」で心地よさを感じると脳にα波があらわれます。α波が出ると、エンドルフィンという脳内物質が分泌されます。
 
 
エンドルフィンは「究極のストレス解消物質」などと呼ばれているほどに強い力を発揮します。エンドルフィンが分泌されることによって心も体もよりリラックスした状態になっていくことができます。
 
 
エンドルフィンはほんとに素敵な脳内物質で、心を休める効果だけではなく、脳機能や免疫力、身体の修復力を高めるともいわれています。
 
 
ということは、コロナウィルスの感染予防にもなっていくということもいえますね。
 
 
ちなみに僕はドビュッシーが好きなのでよく聞きます。特にピアノ作品全集を夜に聞くと、とても落ち着いた気持ちになります。
 
 
 
「クラシックやヒーリングミュージックがいいのはわかったけど、どれを選んだらいいかわからない。」という場合は、AppleMusicやAmazonMusicといった音楽配信サイトで試聴をしてみるといいでしょう。
 
 
ぜひ、お好みのクラシックやヒーリングミュージックに出会って、日常に取り入れてみてくださいね。
 
 
 
ここまで、「大好きな音楽を聞く」「クラシックやヒーリングミュージックを聞く」ということを書いてきました。さらに、音楽のリラックス効果を強力にするのが、次の【参の型】です。
 
 

参の型:今の気持ちや感じに合う音楽を聞く

音楽によるリラック効果を高めるには、【今の気持ちや感じに合うものにする】ということがポイントです。
 
 
【感じ】というのは、「なんだかうまく言葉にできないけど、今はこんな感じの音楽が聞きたいな〜」っていう感覚です。
 
 
今の気持ちや感じに合ったものでないと、どうもなんだかズレた感じがあって、いくら聞いても癒やしの効果を得られない、逆に落ち着かないということになってしまいます。
 
 
この【今の気持ちや感じに合うものにする】というのは、米国の精神科医アルト・シューラーの提唱した「同質の原理」を知っておくと実践しやすいです。
 
 
シューラーは音楽を使って心の病を患った人を治療していくなかで、患者の気分や心理的テンポに合った音楽を使用することで治療が促進することを明らかにしました。
 
 
悲しい時には「元気な音楽」ではなく、自分の気持ちを代弁してくれるような「悲しい音楽」を聞いた方が癒やされるということです。
 
 
また、曲調だけでなく、テンポや音量にも「同質の原理」があてはまることもわかりました。
 
 
日本の国立療養所琉球精神病院(現国立医療法人琉球病院)にて音楽療法をおこなっていた心理士の島袋安行さんは次のように述べています。
 
 
「現在非常に憂鬱であったら憂鬱な音楽をかける。非常にはしゃいでいたらはしゃがさせるような音楽をかける。それからだんだんと明るい方にもっていくとか、とにかくそこからスタートしていくということだ」
 
 
明るい曲を聞いて心を明るい方へもっていこうとしても、心がついていけない状態だったら意味がない。まずは、心に寄り添うことが大事だということです。
 
 
とても凹んでいる時に励まされても全然嬉しく感じないのと同じですね。
 
 
例えば、いくらクラシックやヒーリングミュージックが心を癒やす効果があるとしても、その時の心の状態とマッチしていなければ効果が薄まってしまう、ということです。
 
 
、、ということで、今の気持ちや感じに合う音楽は、どんなジャンルでも構いません。
 
 
実際に島袋さんは、沖縄民謡(沖縄の施設なのではずせない)、フォーク、演歌など複数のジャンルを使用しています。
 
 
 
それでは、僕がどうやって「今の気持ちや感じに合う音楽」を使ってリラックス効果を得ているのかお伝えしますね。
 
 
  1. 「今はこんな感じの音楽が聞きたいな〜」というものをAppleMusicで探します。
  2. 実際に再生してみてピッタリだったらそのまま続け、違っていたら別の音楽にします。
  3. 選んだ音楽を聞き始めてしばらくすると、その曲に違和感を感じてきます。そうなったらまた「今の気持ちや感じに合う」曲へ切り替えます。
 
 
この作業を聞き心地のちょうどよい音量で繰り返していくと、心も体もとてもリラックスした状態になっていくことができます。
 
 
 
余談ですが、「失恋した時に悲しい恋の歌を聞いて涙を流すと立ち直りが早い」というのも「同質の原理」が働いているからです。
 
 

おわりに

今回は、音楽で心と体を効果的にリラックスさせるコツをお話ししてきました。
 
 
心がささくれだってきている時、疲れている時、気がかりに囚われそうな時にこそ、自分が大好きな音楽や今聴きたいなって感じる音楽に身も心も委ねて、リラックスする時間をつくってくださいね。
 
  

参考文献

『本当の自分に出会える音楽力』日本メンタルヘルス協会
 
シャイヤステ榮子(2015)「国立療養所琉球精神病院における音楽療法の試み:女子西病棟における音楽療法実践への挑戦」琉球大学教育学部音楽科論集
 
『脳を最適化すれば能力は2倍になるー仕事の精度と速度を脳科学的にあげる方法』樺沢紫苑 著 
 

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