ココロの皮むき

産業カウンセラーとキャリアコンサルタントの資格を取得してから心理学にどっぷりハマっている日々の忘備録。アドラーとかSFAとか受講したセミナーのこととか読んだ本のから得た気付きとか。とにかく心理学に繋がることなんでも忘れないように書いてます。

「今の状態を数字で具体化する」 スケーリング・クエスチョンをソリューションフォーカストアプローチセミナーで学んできた

この度の台風及び豪雨災害により被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。
 
いよいよ梅雨も終盤を迎えてきた7月。
 
ソリューションフォーカストアプローチ(SFA)セミナーの4日目。
 
少しずつSFAの解決構築のテクニックの理解も進んできました。
 
この日は、SFAで使われる効果的な質問のうち、「対処法の質問(コーピング・クエスチョン)」「スケーリング・クエスチョン」「ミラクル・クエスチョン」を学びました。
 
前回は、「絶体絶命のピンチを救う」対処法の質問(コーピング・クエスチョン)について、振り返りました。今回はクライエントのおかれた状態を具体化する手がかりを知るために使用する、スケーリング・クエスチョンについて振返ります。

スケーリング・クエスチョンとは?

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相談にきた時のクライエントが置かれている状態、または、解決に向けての方策が見えた時の実現性を、1から10のスケールでクライエントに評価してもらう質問です。
 
数値化することによって、その程度が評価した本人とカウンセラー双方に、客観的かつ具体的にわかります。
 
身近なところでは、教育現場における通知表(成績表)の5段階評価を思い浮かべてみて下さい。
 
「あの子は勉強ができる」というのが、1〜5で評価されることによって、数値化する前より、本人も家族も客観的かつ具体的に知ることができました。
 
そうやって数値化して、今の状態を見ることによって、どれだけできていて、どれだけできていないのかを明確にしていくことができます。
 
問題でない部分、すなわち、できている部分があることが判れば、そこを5W1Hの質問を使って掘り下げていくことで、クライエントが持っている資源であったり、解決へ向けてのヒントだったりを見つけていくことができるというわけです。
 
例)クライエントが答えた評価が4だった場合
「あなたが4という評価をされた理由は何ですか?」
「あなたが4を5に1つ上げるには何が必要だと思いますか?」
 
ちなみに、スケーリング・クエスチョンは評価した本人が客観的かつ具体的に今の状態を知ることに役立つと書きましたが、これを自問自答形式でやることにより、心のセルフメンテナンスや、行動の動機付けの役割を果たすこともできます。
 

スケーリング・クエスチョンを使うまでの流れ 

スケーリング・クエスチョンはとても使いやすく、バリエーションが豊富なので、いろんなパターンに使える便利な質問です。
 
特にベーシックな流れだと以下の2つになります。

①導入→話を聴く→要約・コンプリメント→スケーリング・クエスチョン
②導入→話を聴く→例外の質問を使って例外を聴く→スケーリング・クエスチョン
 

例えばこんな使い方 

✿人間関係がうまくできないと悩んでいる時
ただ、漠然と「人間関係がうまくできない」だけだと、具体性に欠けますよね。人間関係のどんなことで悩んでいるのか、それを解決してどうなりたいのかをクライエント自身で見つけていくには、現状の人間関係がどうなのかを具体的に知る必要があります。
 
そこで、スケーリング・クエスチョンの登場です。クライエントの人間関係が今現在どの程度できているのかを1から10のスケールで評価してもらうようにします。
 
「1から10までの間で、1があなたにとって全く人間関係ができてないものとして、10があなたがそこそこできているものとするならば、今はいくつでしょうか」
 
というような感じです。
 
✿解決に向けて動き出す時
数字は心に残るので行動へつながりやすいという利点もあります。スケーリング・クエスチョンはクライエントが自身で見つけた解決策を行っていくにあたって、現在の状態や気持ちを確かめることにも使えます。
 
「全くできそうにないというのを1、必ずできそうだというのを10とするならば、あなたは今いくつでしょうか。」
 
という感じです。
 
この質問をする事で、今の解決策が実現可能なものなのかどうかを、評価した本人自身が知ることができます。また、点数が低い場合は、その点数を高めるために再考して、より実現しやすいようにしていくことができます。
 

こんな時にも使えます

 父親が突然の腹痛を訴えた。救急車を呼ぶべきかどうか判断するために、
 
「全く痛くないのを1として、死にそうなくらい痛いのを10とした場合、今のあなたにとっての痛みはどれくらい?」
 
と訊きます。
 
これで答えた数値によって、救急車を呼ぶくらいの大事かそうでないかを判断でき、本人も家族も安心できるのではないでしょうか。
 
でも、急な腹痛をほおっておくのはよくありません。時間が経っても治らないのであれば病院へ行って下さいね。
 

もし1だと言われたら・・・

スケーリング・クエスチョンを使って、「何もない」「全くできない」という意味での【1】という評価が帰ってきた場合はどうすればいいのでしょうか。
 
ここは質問した側に機転が利くかどうかで大きく変わります。
 
理想の切り返しは、

「0ではなく1と評価されたのはなぜですか?」

または

「評価がマイナスにならなかったのはなぜですか?」

と訊きます。
 
え!?それってズルくないですか!?
って思われるかもしれません。正直、僕もはじめは思いました。笑
 
でも、よ〜く考えると、1〜10のスケールで問いかけはしましたが、厳密には1〜10の間で評価して下さいとは言ってないのですね。
 
カウンセラーは枠に囚われずに、クライエントが常に最低よりも高い評価をしていて、できていることや可能性がまだあるというところを印象付ける質問をします。
 
なので、最低点はクライエントではなくカウンセラーで決めてあげるようにするのが重要です。
 
ちなみに、点数を上げるように促す時も、「4から4.5、4.5から5似していくためにはどんなことが必要でしょうか?」と訊いていくこともあります。
 
とにかくSFAはクライエントを勇気づけるものであって、傷つけるものでなければ何でもオッケーなんだそうです。
 

使用上の注意点

いろんなことに使えて便利なスケーリング・クエスチョンですが、使用上の注意点が1つだけあります
 
それは、評価する問題や状態を一つにすること。
 
例えば、クライエントの問題が、「自分の話が理解されなくてスッキリしない」というものであったとします。ここには「理解されない」というのと「スッキリしない」という2つの問題が混在しています。ですので、これに対しての良くない例を挙げるとこんな感じ。
 
「あなたが全くスッキリしないのを1として、話が理解されるのを10とした場合、今のあなたはどのくらいですか?」
 
これだと、訊かれた方も評価することが難しく正確な評価が得られません。ですので、問題を一つに絞って、
 
「あなたが全くスッキリしないのを1として、ほぼほぼスッキリしたというのを10とした場合、今のあなたはどのくらいですか?」
 
もしくは、
 
「話が全く理解されないのを1として、話がほとんど理解されたことを10とした場合、今のあなたはどのくらいですか?」
 
と別々に訊いた方が良いです。
 
スケーリング・クエスチョンを使う時は、評価する問題や状態が一つに絞れているかということに気を配りましょう。
 

最後に

いかがでしたか。
今回はスケーリング・クエスチョンを振り返りました。
 
普段の会話の中でも使えるこの質問で、コミュケーションを円滑に進めることができそうですよね。
 
誰かに仕事を頼む時に、

「その仕事を午前中に全く
片付けられないのを1として、ほとんど片付けられることを10とした場合、今のあなたの状態ではどのくらい?」

って訊けば、仕事を依頼する側される側双方で認識の一致ができますし、達成する為の方策を考えるきっかけにもなります。依頼された側は評価したことで主体的に仕事に取り組むようにもなるでしょう。
 
僕もいろいろな場面でチャンスを見つけて使っていきたいと思います。
 

合わせてどうぞ〜

 

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