ココロの皮むき

産業カウンセラーが学んできたことを書くブログ

心理学を用いて脱ペーパードライバーを達成した話④〜普通乗用車を運転する〜

心理学の行動療法を用いて
ペーパードライバーを克服するシリーズ。
 
今回はいよいよ第4弾。笑
 
ペーパードライバー講習へ行き
16年ぶりに車の運転を再開した僕。

【コード・ブルー3】第7話の灰谷先生の最大のミスはアドラーを学んでいなかったこと!?(一部ネタバレ注意)

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フジテレビ系列の月9ドラマ。
「コード・ブルー」の3rdシーズン。
 
 
その第7話。
 
 
この回において、
成田凌さん演じる灰谷先生(下画像参照)が、
 
 
 
ヘリの着陸失敗と
患者1人を助けられなかった
全ての責任を背負いこんで、
 
 
精神的に不安定になり、
多量の睡眠薬に手を出し、
自分を追い詰めていってしまいます。
 
 
もし、
灰谷先生がアドラーを学んでいて
課題の分離をすることができたなら
 
 
自分自身を追い詰めて、
多量の睡眠薬に手を出すことを
防げたのではないかと思い、
この記事を書くことにしました。
 

「コード・ブルー3」第7話あらすじ

僕が今回取り上げた部分の第7話のあらすじです。
 
 
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
 
 
ヘリが踏切事故の現場へ向かう途中、
フェローである灰谷先生が
負傷者を早く助けたいあまり、
 
 
「もっと早く着陸をしてくれ!」と
 
 
パイロットに指示を出してしまいます。
 
 
本来、
ヘリの安全運行を最優先するため、
ドクターがパイロットに対して
指示することは禁止されていました。
 
 
ただ、
この時の機長は、
灰谷先生の要求を受け入れ
難しい着陸を行うことにします。
 
 
その結果、
ヘリが木にぶつかってしまい、
着陸に失敗。
飛べなくなってしまいます。
 
 
なんとか無事だった灰谷先生は
同乗した白石先生(新垣結衣)とともに
3人の患者の治療にあたるのですが、
一番重症の男性患者は助かる見込みがなく
 
 
白石先生は他の2人の患者の治療へと
切り替えるよう指示を出します。
 
 
実はその男性は、
もう一人の患者の女性と
結婚式に向かう途中でした。
 
 
女性からその事を聞いた
灰谷先生は諦めることができません。
 
 
無線で藍沢先生(山下智久)に
諦めるよう諭されても
心臓マッサージを黙々と行います。
 
 
「処置してヘリで運べばまだ・・・」
と言い返してハッと気付きます。
 
 
ヘリが飛べないことに。
 
 
そして、
灰谷先生の手元から大量の出血があり、
男性は帰らぬ人となってしまいます。
 
 
 
病院に戻ってから、
着陸失敗の調査委員会が開かれます。
 
 
調査委員からの厳しい指摘が、
ヘリの機長に浴びせられます。
 
 
その姿を見て灰谷先生は、
居ても立っても居られなくなり
「自分のせいです。」
と話し出しますが、
 
 
それを白石先生が制する形で
責任者の自分が悪かったと
頭を下げたのでした。
 
 
また、委員会では藍沢先生から
患者の死亡とヘリの着陸失敗における
因果関係は無いということが告げられます。
 
 
男性患者はヘリが到着した時点で、
大動脈が断裂しており、
助かる見込みは誰が見ても
ゼロだったのです。
 
 
 
委員会の閉会後、灰谷先生は、
ヘリの着陸失敗の原因を作ったのは
自分であるという思いから、
 
 
「僕のせいです。ヘリが飛べていたら
助かっていたかもしれません。」
 
 
と白石先生に話しますが、
 
 
「それは無い、
開胸した時点で断裂していた。」
 
 
と可能性がゼロだったとの
返事が返ってくるのでした。
 
 
 
後日、処分が決まり
機長は当面任務から外され、
ヘリは2週間の運行停止になります。
 
 
機長が処分を受け、
自分は注意を受けただけで終わった。
 
 
このことに灰谷先生は
納得がいきません。
 
 
白石先生に詰め寄り
 
 
「どうして僕は
何も責められないんですか?!
責めて欲しかった、
お前が悪かったんだって!」
 
 
と言って取り乱します。
 
 
その後、
事故のことを気にしながらも
急変の患者を藍沢先生とともに
救ったりはしていたのですが、
 
 
明らかに精神状態はよろしくなく
白石先生が処方したように装って
多量の睡眠薬を摂取して
しまったようなのでした。

 

アドラー心理学の課題の分離とは

ここで、一旦、
アドラー心理学の課題の分離について
おさらいをします。
 
 
課題の分離については、
以下のような説明がされています。

 

 

人生の課題は原則として
本人が解決しなければ
なりません。
 
アドラー心理学では、
「これは誰の課題か」という
言い方をします。
 
誰の課題かは最終的に
誰が責任を引き受けるのか
を考えればわかります。
 
あるいは、
ある選択の結末を
誰が最終的に引き受けるのか
を考えればわかります。
 
例えば勉強は誰の課題かと言えば
子どもの課題です。
 
勉強が子どもの課題であるとすれば、
いきなり「勉強しなさい」と
親がいうことは、
 
子どもの課題に踏み込んだことになり、
子どもとの衝突は避けられません。
 
他方、子どもが勉強しないことが
気になるとすれば、
それは親の課題です。
 
原則的にいえば
人の課題を引き受けることは
できません。
 
自分の課題を他の人に
解決してもらうこともできません。
 
頼まれもしないのに
こちらが勝手に判断して、
相手は助けを必要としているだろう
と考えて手出し口出しを
しないということです。
 
岸見一郎著 アドラー心理学入門より

 

 

灰谷先生がすべき課題の分離とは

先述した課題の分離の説明を基に

ここからは、
 
 
もし、灰谷先生が
課題の分離を行うとすれば、
どのようにすれば良かったのか?
 
 
について考えていきます。
 
 
灰谷先生が責任を感じていたのは、
以下の3つについてだと考えます。
 
 
①ヘリの着陸失敗
②男性患者が死亡したこと
③婚約者が悲しんでいること
 
 

①ヘリの着陸失敗について

禁止されているパイロットへの指示を
灰谷先生が行ったのは事実ですが、
 
 
それを聞き入れて、
難しい着陸をやることに決めたのは
パイロットである機長です。
 
 
どんなに医者が指示を出してきても
それは禁止事項であること、
安全を最優先すると言う理由で、
断っても良かったはずです。
 
 
安全に運行するということが
機長の課題であるので、
 
 
難しい着陸を決行した結果、
ヘリが着陸に失敗ことは、
機長に責任があります。
 
 
灰谷先生の課題は、
ルール違反をしたということを反省し、
2度と同じ過ちを繰り返さないように
することではないかと思います。
 
 

②男性患者が死亡したことについて

ヘリの着陸失敗とともに
男性患者の死も自分の責任だと
背負いこもうとしていますが、
 
 
藍沢先生も言っているように、
患者の死亡とヘリの着陸失敗における
因果関係はありませんでした。
 
 
ヘリが着いた時点で、
男性患者の大動脈は断裂しており
助かる見込みはありませんでした。
 
 
あの藍沢先生も言っていることから
間違いないことなのでしょう。
 
 
灰谷先生は最後まで
「ヘリが飛べていたら
助かっていたかもしれない」
ということで、
 
 
ヘリを飛べなくしてしまった
きっかけを作った自分を責めます。
 
 
しかし、
先程も書いたように
ヘリの着陸失敗は機長の課題であり、
灰谷先生の課題ではありません。
 
 
ですので、
ヘリが飛べなかったから
男性患者を救うことができなかった
というのも、
灰谷先生の課題ではありません。
 
 
なので、白石先生が言うように
パイロットへの指示について
灰谷先生が責められることはあっても、
 
 
着陸に失敗したことや
男性患者を救えなかったことで
灰谷先生が責められることは
ないのです。
 
 

③婚約者が悲しんでいることについて

さらに、灰谷先生が
背負い込もうとしていた
死亡した男性の婚約者の悲しみは
「最愛の人の死と向き合う」という
彼女の課題です。
 
 
アドラーが言っているように、
人の課題を引き受けることは
できません。
 
 
ここでは、
「婚約者の悲しみが気になる」
というのが灰谷先生の
課題になります。
 
 
もし、
灰谷先生の希望通り、
灰谷先生が全ての責任を問われ
処分されたらどうなるでしょうか?
丸く収まったでしょうか?
 
 
答えはノーです。
 
 
機長は再び同じ過ちを
繰り返す可能性が残ったままです。
 
 
男性患者は生き返る訳でもなく
婚約者の悲しみは癒えません。
 
 
辛いことですが、
人生の課題は原則として
本人が解決しなければ
ならないからです。
 
 
なので、灰谷先生が
課題の分離を行うことが
できたのなら、
 
 
全ての責任が自分にある
という考えに至らずに、
 
 
本来の解決しなければならない
課題に取り組んでいくことができ、
 
 
自暴自棄のような状態にならずに
済んだのかもしれません。
 
 

最後に

いかがでしたか?
 
 
今回は、
現在放送中の「コード・ブルー3」から
アドラー心理学の課題の分離が
あてはまる部分をピックアップして
書いてみました。
 
 
第8話以降、
灰谷先生がどう立ち直ってくるのか
とても楽しみではありますが、
 
 
ぜひ、アドラー心理学を
学んできてほしいなと思います。笑
 
 
ちなみに、
誰の課題かがわからないほど
課題が混同されているのが
日常の実際の現状なのだそうです。
 
 
もつれた糸をほぐすように
課題をひとつひとつ丁寧に
きちんと分けていくことが
大切であると、
 
 
岸見先生は述べられています。
 
 
僕も課題を混同してしまい、
ストレスを感じることが度々あります。
 
 
今回の記事を書いたことで、
改めて課題の分離の大切さを
認識することができました。
 
 

「コード・ブルー3」を鑑賞するには

「コード・ブルー3」の過去放送分は
フジテレビの動画配信サービス、
FODで視聴することができていました。
 
 
 
 
しかーし!
 
 
2019年9月時点で、
配信は終了してしまっています。
 
 
ですので、
「コード・ブルー」を鑑賞するには、
 
 
DVDボックスを買うしかありません。
 

 

 

かと、思いきや、
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こちらもオススメ! 

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参考文献はこちら

 

「逃げ恥」で見つけた!?劣等感を打ち壊すアドラー心理学のあの言葉

2016年の大ヒットTBSドラマ
『逃げるが恥だが役に立つ』
このドラマは新垣結衣さん演じる
主人公のみくりが心理学部出ということで、
 
いろんなところで心理学用語や

心理学の理論が使われています。

第8話のストーリーの後半で、
みくりと平匡が電話でお互いの氣持ちを
ぶつけ合うシーンがあります。
 
ここにも、
心理学の考え方が反映されてるなぁ
と思って嬉しくなった箇所があります。

第8話のこのシーン

平匡「僕は…女性経験がありません。
それでもいいと思って
生きてきましたけど。
 
あの夜真っ先に思ったことは
失敗したらどうなるだろうって。
 
10歳も年下の女性にリードされる
情けなさもあったと思います
 
〜中略〜
 
未経験だと知られることが
恐くもありました」
 
みくり「知ってました。」
 
平匡「エッ!?」
 
みくり「知ってました。とっくに。
 
〜中略〜
 
私にとっては、
大したことじゃありませんでした…」
 

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©TBS

ここにアドラーが隠れている!?

このやり取りを見て思い出したのが、
アドラー心理学を題材にしたベストセラー
『嫌われる勇気 』に出てくる、
 
「お前の顔を気にしているのはお前だけ」
 
という言葉。
 
長時間鏡を見て入念に髪の毛を
セットする自意識過剰な孫に対して
祖母が放った言葉として紹介されています。
 
ドラマの台詞を基に変換してみると、
 
「お前の童貞を気にしているのはお前だけ」
 
ということになりますでしょうか。
 
アドラー心理学では、
理想の自分との比較による劣等感と、
他者との比較による劣等感
2種類の劣等感が存在するとしています。


他者の比較による劣等感はさらに、
 
常に他者より優れていることを
示そうとする、
優越コンプレックスと、
 
常に他者より劣っていることを
示そうとする、
劣等コンプレックスに別れます。
 
平匡の場合は、
劣等コンプレックスである可能性が
高いです。
 
「僕はどうせ愛されない人なんだ」
「僕は女性経験がないから、劣っている」
 
などと言い続けることにより、
異性と恋人関係になって、
それなりに事を進めて経験して
結婚する。という課題から
逃げてしまうのです。
 
さらに、
「失敗したらどうなるだろう」
という台詞には、
自分が失敗することを
明らかにしたくないという、
 
劣等コンプレックスの特徴が
表れています。
 
このように
劣等コンプレックスを使って
自分の課題から回避することを
 
アドラー心理学では、
「自己欺瞞」と呼びます。
「自己欺瞞」は「人生の嘘」
とも呼ばれています。
 
生きていくための課題を
避けることは見かけが良くない。
だから、自分自身に嘘をつき、
外見を取り繕うのだそうです。
 
みくりが距離を縮めようとする度、
契約上の夫婦であることを前面に出して
みくりを拒絶する言動や態度をとる。
あの姿がそうですね。
 
おそらく、
劣等コンプレックスを持つくらいに
平匡なりに勇気を挫かれる辛い経験を
してきていたのかも知れませんが。。。
 
それ以降は僕の妄想になってしまうので、
これ以上は話を深めないでおきます。
 

みくりの言葉が平匡を救った

みくりが平匡に言った
 
「私にとっては大したことじゃない」
 
言葉の後にはきっと、
 
「お前の童貞を気にしているのはお前だけ」
 
という言葉がくっついているのだろうと
僕は勝手に想像します。
 
ただ、その言葉で平匡は
かなり救われたのではないかと思いますし、
劣等コンプレックスから抜け出す
きっかけになったのではないかと思います。
 
実際にそれ以降
平匡はみくりと向き合っていこうと
行動が変化していきます。
 
ちなみに『嫌われる勇気』での
「お前の顔を気にしているのはお前だけ』
は、このように書かれています。
 
わたしの若い友人が少年時代、
長いこと鏡に向かって
髪を整えていたそうです。
 
すると彼は祖母からこういわれました。
 
「お前の顔を気にしているのは
お前だけだよ」と。
 
それ以来、
彼は生きていくのが
少しだけ楽になったといいます。
 
 

最後に

いかがでしたか?
 
このように「逃げ恥」を
心理学の視点で見ていくと、
また違った面白さや発見がある事を
お分かりいただけたと思います。
 
今はアドラー心理学の視点で
見ていっていますが、
他の考え方の心理学の視点でも
見ていってみようと思っています。
 
今回は、信頼できる
身近な人からの言葉や協力によって
自分の人生の課題から逃げ続ける状態に
なっていることから脱け出せることが
あることを「逃げ恥」を例にお伝えしました。
 
ちなみに僕自身は、
まばたきが石原慎太郎さんのように
とても激しいことを対人関係の問題の
原因としていたことがありましたが、
 
共に産業カウンセラーを学んだ仲間から
「私は気にならなかった」
と言われてとても救われた気持ちに
なったことをきっかけにして、
 
対人関係の問題に向き合っていくことが
できるようになりました。
 
もし今、
劣等コンプレックスが原因で、
自分の人生の課題を避け続けていて、
それを「なんとかせなあかん!」
と思っているのであれば、
 
平匡のように勇気を出して
信頼できる身近な人に伝えてみるのも
良いかもしれません。
 
きっと、ほとんどのことが
「私にとっては大したことない」
ということになるのではないかと
思います。
 

あの感動をもう一度!!

TBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』
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あわせてどうぞ 

参考文献はこちら

心理学を用いて脱ペーパードライバーを達成した話③〜高速道路を走行する〜

心理学の行動療法を用いて、
16年ぶりに運転できるようになって、
バックで駐車ができるようになって

ペーパードライバーから普通のドライバーへ
成長していく家庭を綴るシリーズ
 
今回は第3弾。笑
 
ペーパードライバー講習へ行き
16年ぶりに車の運転を再開した僕。

でも、運転を再開したからには、
できないといけないことが
新たに発生してきます。

 
高速道路を走る
 
ということも、
克服しなければいけない
課題のひとつ。

高知も高速道路が整備され、
県外へ出ていく時には
必ずと言っていいくらいに
利用しています。
 
これから、
県外の研修などに行くにも
自分の車で行くようになりたい!
という思いもあります。
 
そこで、
何事もなかったかのように
高速道路を走ることができるように、
今回も行動療法の考え方を
用いていくことにしました。
 

行動療法の考え方を応用

僕が用いたのは、
心理学の行動療法の考え方。
 
行動療法の考え方の中でも、
「不安が先に立って行動できない時、
少しずつ段階を経て克服していく」
やり方を取り入れることにしました。
 
コツとしては、
「不安が少なくてすむ行動である」
「すぐにでも行動できるものである」
「誰かの助けを借りれるものである」
こと。
 
それを踏まえて計画したことは、
 
1.教習所へ行って練習
2.家族に助手席に乗ってもらって練習
3.  1人で乗って練習
 
の3段階でできるようになっていくことです。
 

教習所へ行く

やっぱり一番不安が少ないのはこの方法。
ペーパードライバー講習の利用です。
 
今回も高知中央自動車学校に
お世話になりました。


高速教習の場合は、
高速道路代などが別途必要になります。
 
お金はかかりますが、
隣に教官がいるという安心感の中で、
16年ぶりの高速道路走行に、
踏み出すことができました。
 
失敗しそうになると
教官がブレーキを踏んでくれるので
安心です。
 
やっぱり、
最初はビビってしまい
アクセルを思いっきり踏み込むことが
できませんでした。
 
でも、
教官の「もっと踏んでも大丈夫」
の言葉が背中を押してくれました。
 
16年ぶりだったので、
緊張でハンドルを握る手が
汗でベトベトになってしまいましたが、
 
無事に高速道路を
走り終えたという達成感は
とても大きかったです。
 

家族に手伝ってもらう

ペーパードライバー講習で
高速道路への第一歩を踏み出したら、
今度はそれを繰返していきます。
同時に距離も伸ばしていきます。
 
具体的には、
 
高知ICから走り出して、
「もうこれ以上はムリ!」
というところまで走る。
 
ということを繰返すことです。
 
また、
まだ1人では厳しいので、
運転歴15年の妹に
手伝ってもらいます。
 
1回目の走行時は、
約30分程度走行しました。
 
ペーパードライバー講習の時には
気が付かなかったのですが、
 
僕は時速80kmを越えると、
恐怖を覚えるようです。
 
時速80kmのスピード感に
圧倒されて体の緊張感が増し、
とても苦しさを感じました。
 
そんな状況の中で、
30分も走行できたことは
自信になりましたし、
 
今後は何度も乗ることによって、
時速80kmのスピード感に
慣れていく必要もあるということが
明らかになって良かったです。
 

できたことに焦点をあてる

行動療法の考え方を使って
練習をしていく上で大事なのは、
「できたところに焦点をあてること」
 
人は理想が高ければ高いほど
「ここまでしかできなかった。」
とできなかったことに焦点を
あててしまいがちになります。
 
それでは、
自分に自信をつけるどころか
ますます自分を責めてしまい、
やる気を失ってしまいます。
 
はじめに書いたとおり、
行動療法の考え方では、
 
「少しずつ段階を経て克服していく」
 
ことがほんとに重要です。
 
なので、今は、
「30分も高速道路を走ることができた」
と、プラスの評価をします。
 
16年ぶりに運転を再開して、
2回目の高速道路で30分も高速道路を
走ることができた事実は、
 
全く運転することができてない時の
自分と比べたら格段の進歩だと
僕は思っています。

最後に 

今回、実際にやってみて、
まだ1人で乗るには早いなという
氣持ちでいます。
 
もう少し家族に手伝ってもらって、
一緒に助手席に座ってもらい、
高速走行の距離を伸ばしていきながら
慣れていく作業を続けていきたいと
思います。
 
行動療法で大切なのは、
「無理せずできるところまで」
「少しずつ段階を経て克服していく」
こと。
 
無理せずできるところまでを
徐々に伸ばしていくことが
成功への近道でもあります。
 
行動療法の考え方の応用した
段階を追って進める練習は、
ペーパードライバーを克服したい人に、
オススメしたい方法のひとつです。
 
ぜひ、
このブログの記事をもとにして、
試してみて下さいね。
 

行動療法の参考にした本 

行動療法を解りやすく図解してくれた本。
僕もこの本から行動療法を学びました。
 
興味がお有りの方は、
ぜひ読んでみてくださいね!
 

合わせてどうぞ 

 

 

心理学を用いて脱ペーパードライバーを達成した話②〜バック駐車に慣れる〜

ペーパードライバー講習へ行き
16年ぶりに車の運転を再開した僕。
 

 しかし、

どうしても乗り越えないと
いけない大きな課題がもう一つ。
 
それは、
 
バックでの車庫入れ及び駐車。

 

16年前はほんとに苦手で、
ほとんどできないまま。
 
でも、
運転を再開したからには、
必ずバックで駐車しないと
いけない場面がきます。
 
というより、
職場の車の停め方は、
バック駐車。
 
ほとんど
必須の課題であるわけです。
 
バック駐車の課題を克服するべく
今回も行動療法の考え方を
用いていくことにしました。
 
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今回も行動療法を応用

前回も書きましたが、
僕が用いたのは、
心理学の行動療法の考え方。
 
行動療法の考え方の中でも、
「不安が先に立って行動できない時、
少しずつ段階を経て克服していく」
やり方を取り入れることにしました。

コツとしては、
「不安が少なくてすむ行動である」
「すぐにでも行動できるものである」
「誰かの助けを借りれるものである」
こと。
 
それを踏まえて計画したことは、
 
1.教習所へ行って練習
2.家族に助手席に乗ってもらって練習
3.職場の先輩に助手席に乗ってもらって練習
 
の3段階でできるようになっていくことです。
 

教習所へ行く

やっぱり一番不安が少ないのはこの方法。
ペーパードライバー講習の利用です。
 
今回も高知中央自動車学校に
お世話になりました。

 
教官に細かく指導をしてもらいながら
何度も繰返し練習を行いました。
 
失敗しそうになると
教官がブレーキを踏んでくれるので
安心です。
 
教官の豊富な知識の下で、
いろんな状況下でのバック駐車を
練習することができました。
 
僕はバックで侵入する際に、
隣のエリアとの境目の角に
寄せ過ぎる傾向があるとのこと。
 
もう少し余裕を持つようにと
アドバイスを頂きました。
 
1時間5000円少しの受講料は、
16年ぶりにバック駐車を行おうとしている
僕にとっては価値の高いものでした。
 

家族に手伝ってもらう

ペーパードライバー講習で
バック駐車への最初の一歩を踏み出したら、
 
次は運転歴15年の妹にお願いをして
練習に付き合ってもらいました。
 
家の近所にあるマルナカの駐車場を
邪魔にならない程度に使わせてもらい、
 
何度も何度も繰返し、
練習を行いました。
 
教習所で指摘されていた、
寄せすぎる癖が出ていると、
 
妹に厳しく指導されます。笑
 
父親譲りの正確性を僕よりも
濃く受け継いでいるとあって、
 
ハンドルを切るタイミングや、
駐車スペースにキレイに収める
微調整の仕方を
 
教えてもらいました。
 
そして何より、
隣に信頼できる人物がいるということで
安心して練習を重ねることができました。
 

先輩に手伝ってもらう

妹に手伝ってもらって
数十回と練習を重ねていくと
だいぶ自信がついてきました。
 
そこで、
職場の先輩に隣に座ってもらい、
バック駐車の練習に付き合って
もらうようにし、
 
実際に公用車を使って、
職場の敷地内で行いました。
 
何度か練習してから先輩に
「問題ない。大丈夫やと思う」
と言ってもらえて、
 
次に踏み出すきっかけができました。
 

最後に

いかがでしたが?
 
今回は、
行動療法の考え方を応用して
段階を追って練習していき、
バック駐車ができるようになるまでを
お伝えしました。
 
教習所からはじめて、
僕のできるところまでを
何度も練習してきて
 
バック駐車のコツを掴み、
バック駐車への恐怖心もほとんど
無くなりました。
 
今では、
バック駐車で狙ったスペースに
一発でキレイに収めることを
目標にするまでになっています。
 
行動療法の考え方の応用した
段階を追って進める練習は、
バック駐車が苦手な方に、
オススメしたい方法のひとつです。
 
ぜひ、
このブログの記事をもとにして、
試してみて下さいね。
 

合わせてどうぞ 

 

行動療法の参考にした本 

 

心理学を用いて脱ペーパードライバーを達成した話①〜そうだ、教習所へ行こう!〜

先日、自動車教習所に行き、
ペーパードライバー講習を
受講してきました。


なんといっても、
僕のクルマを運転していない歴は
積もり積もって16年!
 
高知に戻り今の仕事に就いて
車を運転する必要が出てきたためとはいえ、
そのブランクは大きすぎる!!
 
「車の運転は体で覚えるので、
なかなか忘れることはない」と言いますが、
それでも16年ですからねぇ。。。
 
期待よりも不安の方がはるかに大きく、
車のエンジン入れてアクセルを踏み込む
その一歩さえもなかなか出せない状態に。
 
車を運転しないといけない日までの
残された時間だけが過ぎていく。。。
 
これではいかん!ということで、
ペーパードライバーを克服するために、
心理学を用いてみることにしました。
 

行動療法の考え方を応用

今回、僕が用いたのは、
心理学の行動療法の考え方。
 
行動療法の考え方の中でも、
「不安が先に立って行動できない時、
少しずつ段階を経て克服していく」
やり方を取り入れることにしました。
 
まず、
記念すべき第一歩となる行動を決めます。
 
コツとしては、
「不安が少なくてすむ行動である」
「すぐにでも行動できるものである」
「誰かの助けを借りれるものである」
こと。
 
この3つを意識しながら考えました。
 
その結果、
教習所に通っている時と同じ状況であれば、
不安も少なくて済む。
 
そして、
その状況ですぐに行動できるとなるのは
ペーパードライバー講習しかない!
 
という答えを導き出しました。
 
隣に教官がいてくれることで、
失敗するリスクも最小になりますしね。
 
ということで、
ペーパードライバー講習へ行くことが決定!
 

いざペーパードライバー講習へ!

今回お世話になったのは、
高知中央自動車学校。

事前に電話で時間を予約して
講習を受けに行きました。
 
料金は、入学金と教習料金1時間分で
合わせて7,000円ちょっと。
 
これを高いとみるか、安いとみるかは
人それぞれの価値観によると思いますが、
僕にとっては安いもの。
 
車を運転する第一歩を安心・安全かつ低リスクで
踏み出せることができることに対する価値は
7,000円よりも高いと判断しました。
 

安心・安全に第一歩を踏み出す

隣に教官がいるという安心感の中で、
脱ペーパードライバーへの第一歩を
踏み出すことができました。
 
この日お世話になった教官は、
かなりベテランの方でした。
 
教え方も解りやすく、
少ない時間の中で運転にまつわる
基本的な技術や知識について
思い出すことができました。
 
一度だけ赤信号を見落として、
ブレーキを踏んでもらいましたが、
信号無視にならずに済んだのは
教官がいてくれたからこそ。
 
信号見落としに関しては、
厳しめに注意を受けましたが、
 
総合的な運転技術に関しては
「問題ない」
とのお墨付きをもらうことができ、
 
「後はどんどん車に乗って、
慣れていけば大丈夫」
と言って頂くことができました。
 
脱ペーパードライバーに向けて、
いい感じでスタートできたと思います。
 

最後に

いかがでしたか?
 
行動療法の考え方を使うことで、
不安が先に立って行動できなかった
車の運転について、
 
もっとも不安が少なくて済む
ペーパードライバー講習を受講することで
第一歩を踏み出すことができました!
 
車のみならず、
行動療法はいろんなところで
応用していくことができますが、
 
このブログを読んでみて、
「脱ペーパードライバーを達成できた」
という人が出てきてくれれば
とても嬉しいです。
 
次回も、
脱ペーパードライバーに向けて、
行動療法の考え方を基にして、
僕が実際に取り組んだ内容を、
シェアしていきたいと思います。
 

行動療法を学べる本

行動療法を解りやすく図解してくれた本。
僕もこの本から行動療法を学びました。
 
興味がお有りの方は、
ぜひ読んでみてくださいね!

 
 
 
 
 
 

「奇跡を起こす!?」 ミラクル・クエスチョンをソリューションフォーカストアプローチセミナーで学んできた

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そうぞう〜も〜♪
つかな〜い〜まい〜にちが〜♪
おくれる〜と〜♪
お〜もわ〜ない〜?♪
by DREAMS COME TRUE


こんにちは。ドリカム大好きどいつよしです。


人は誰だって、自分の望みが叶ったキラキラした未来をイメージするのが好きですよね。
 

そんなキラキラした未来をイメージすることから、問題解決への糸口を見つけようとする質問が、ミラクル・クエスチョン。
 

ミラクル・クエスチョンはソリューションフォーカストアプローチ(SFA)というカウンセリングの手法で用いられます。
 

今日は、僕がSFAセミナーに通い始めて4回目の講座で学んだ、奇跡が起きたと仮定して解決像を描いてもらう、ミラクル・クエスチョンについて書いていきますね。

 

 

ミラクル・クエスチョンとは?

奇跡が起きたと仮定して問題が解決した姿やありたい姿を具体的にイメージさせる質問のこと。
 

SFAでは相談の初めの方に、「クライエントが相談を通じてどういう姿になりたいのか」というゴールを設定します。
 

それが「ゴール作りの質問」ですよね。 


ゴール作りの質問では、「クライエントがなりたい姿」を答えさせます。
 

そして、もっと具体的なイメージをともなったゴールを設定するにはミラクル・クエスチョンが役に立つということです
 

ミラクル・クエスチョンの使い方

基本的な使い方の流れとしては、以下の2種類があるとのこと。


◆パターン1◆

クライエントが望む未来、ゴールをありありとイメージさせる流れ

 

①ゴール作りの質問をする

・クライエントが面接を通してどうなりないのかを訊く

 

②ミラクル・クエスチョンを使う

 ・クライエントが望む未来をありありとイメージさせる

  

①のゴール作りの質問は、【導入部分で使うもの】と、【話しの途中で使うもの】がありますが、個人的には後者の【話の途中で使うゴール作りの質問】の後にミラクル・クエスチョンが来るという流れが良いと思っています。


【話の途中で使うゴール作りの質問】とは、一旦ここまでの流れを要約・整理すると同時に、その時点でクライエントが目指したいゴールがどうなっているのか確認するために使う質問です。


まだ信頼関係が築けておらず、SFAを用いたカウンセリングにも慣れていない導入部分から、一風変わったミラクル・クエスチョンを投げかけるのは、リスクが高い。


未来をイメージする前に、カウンセリング自体が閉店ガラガラ〜になってしまうのは避けたいところ。


だから、ある程度の信頼関係が構築され、SFAの質問にも答え慣れてきてからの方が、クライエントがミラクル・クエスチョンへ対応しやすいと思うんですよね。


そして、それまでの話を要約・整理し、ゴールを再確認した上での、ミラクル・クエスチョンなので、クライエントは、より一層未来をイメージしやすくなるはずです。


また、話の要約・整理とゴールの再確認は、カウンセラーにとっても良い効果が期待できるんです。


クライエントの話を理解し、話しが進むに連れて変化するゴールを見失わないようにすることができるだけでなく、良いタイミングでミラクル・クエスチョンを投げかけることもできるようになります。

 

◆パターン2◆
クライエントのポジティブな面を強化し、明確な未来のイメージへ向かって具体的に進んでいくきっかけにする流れ


①(ここまでいろいろと話を聴いてきて)例外探しの質問や、スケーリングの質問をする

・クライエントのポジティブな面に光を当てる

 

②ミラクル・クエスチョンを使う

 クライエントが望む未来をありありとイメージさせ、ポジティブな面を強化しつつ、行動変容を促していく手段の一つとして使う



例外探しの質問スケーリング・クエスチョンでポジティブな面に光を当ててからのミラクル・クエスチョンは、未来のありたい姿を、より強くポジティブにイメージさせることになります。


そして、クライエントがイメージした未来のありたい姿に対して「その姿に近づけるために、何ができそうですか?」というような具体的なアクションを促す質問を投げかけていく流れを作ります。


ポジティブな面がたくさん見れるようになっていれば、具体的なアクションも起こしやすくなると思います。


できれば、たくさんの例外と、高めの点数がクライエントから出てきてから、ミラクル・クエスチョンを使いたいところですね。


だから、パターン1と同じく、ある程度の信頼関係が構築され、SFAの質問にも答え慣れてきてから、ミラクル・クエスチョンを使うようにするというのは大事です。

ミラクル・クエスチョンへ向けての儀式

クライエントが、奇跡が起きた時の事をありありとイメージできるには、ミラクル・クエスチョンを投げかけるまでに、クライエントがイメージを創りやすい状態にしておくことが必要になります。
 

その下準備として、"クライエントの日常をイメージしてもらうようにする儀式"を行います。


以下のような流れなのですが、文節を区切り、クライエントが「はい。」と相づちを打てるような余裕のある話し方が良いようです。
 
Co「今から変わった質問をさせていただきますがよろしいでしょうか?(ミラクル・クエスチョンへの導入)


Cl「はい。」


Co「この相談が終わったら家に帰りますね。」


Cl「はい。」


Co「そして、夕食を食べられますね。」


Cl「はい。」


Co「そして、お風呂にはいりますね」


Cl「はい。」
 
 
Co「そしたら、しばらくしたらお休みになられますね」


Cl「はい。」


Co
「今晩あなたが眠り、家中が寝静まっている間に奇跡が起こるとします。それは、あなたが思っていらっしゃるすべてのことが解決するという奇跡です。
 

でも、
あなたは眠っていたので奇跡が起こったことを知りません。
 

明日の朝、
目が覚めた時にどんな違いから、奇跡が起こって問題が解決したのだと分かるでしょうか。
 

どこかが違うな、
と感じるのはどんなところからでしょうか?」
(テキストより引用)
 

質問に対する回答の聴き方

ミラクル・クエスチョンで引き出したクライエントの理想のイメージを、より明確で具体的なものにし、それへ向けての一歩が踏み出せるようにするにはどうするか?
 

まずは、クライエントの答え(ミラクルアンサー)を聴いていきます。
 

ここで大事なのは、時系列で奇跡が起きた状況を整理する事。
 

(寝ている間に奇跡が起きて)朝目覚めたときから、順を追っていきます。
 
 
初めからクライエントが時系列で話してくれる場合は良いですが、そうでない場合は、クライエントの話を要約しながら時系列にして応答します。
 

そうすることで、クライエントも奇跡が起きた状況のイメージを明確にしやすくなります。
 

そして、例外探しの質問や、5w1h(いつ、どこで、誰が、何を、どのように)の質問をくり返しながら、イメージをさらに具体的にするように聴いていきます。
 

(例外探しの質問例)
「それ(ミラクル・アンサー)に1番近いと思われる日はありませんでしたか?」


(5w1hを基にした質問例)
「その時のあなたはどんな表情をしていると思いますか?」

「あなたに対する周りの反応はどうなっていると思いますか?」
 

上のような質問を繰り返していくことで、現実に起きそうなくらい明確なイメージを
クライエントが描けるようにしていきます。
 
 
明確なゴールのイメージが描けたら、
 
 
「それに近づくために、今からできるちょっとしたことは何でしょうか?」 
 
 
という質問をして、行動するきっかけを促していきます。
 
 

シンプル・ミラクル・クエスチョンという選択肢も

ミラクル・クエスチョンの儀式を行わず、話の流れの中で聴いていくシンプル・ミラクル・クエスチョン(通称:シンプルミラクル)というのもあります。
 

一旦話を止める必要がないので、お手軽な感じがします。
 

例)
「全ての問題が解決したとしたら、あなたはどんな状況になっていますか?」

「本当はどうなればいいと思いますか?」
 
「もし、○○があったらどうなりますか?」


など。
 

ミラクル・アンサーに対する聴き方は、ミラクル・クエスチョンと同じです。
 

時系列で整理して、
明確にイメージを描けるように例外探しの質問や、5w1hの質問を繰り返していきます。
 
 
明確なゴールのイメージが描けたら、
 
 
「それに近づくために、今からできるちょっとしたことは何でしょうか?」 
 
 
という質問をして、行動するきっかけを促していきます。


カウンセリングの流れを変える時にも使える

シンプルミラクルは、そこに至るまでに例外探しの質問やスケーリング・クエスチョンを使ったものの、ポジティブな面に光が当たらない時の打開策としても使えるそうです。

 


それがこちら↓


①例外探しの質問や、スケーリングの質問をする

・ポジティブな答えが返ってこない!

 

②シンプルミラクルを使う

・やや強引ではあるが、クライエントが望む未来をありありとイメージさせることでポジティブな面に光を向ける



こんなふうな言い回しで使ってみるのはいかがでしょうか?


「(例外が“無い”という答えが返ってきた)そうなんですね。そんな辛い状況の中、頑張って来られたんですね(←コンプリメント)。ここに来られたのは、なんとかしたいという想いがあってのことだと思うのですが、本当はどうなればいいと思いますか?


若干強引な感じはしますが、SFAではとにかく粘り強くクライエントのポジティブな面に光を当てるように働きかけていくことが大事なんだそうです
 

未来質問のエッセンスを取り入れてみるという提案

ミラクル・クエスチョンは、マツダミヒロさん主宰の【魔法の質問】における未来質問に似ています。
 

未来質問は、こんな感じで問いかけをします。
 

「これからあなたの人生が
全て思い通りに進んだとします。望みごとや夢も全部叶っていくとします。そうなった時、10年後のあなたはどうなっていると思いますか?」
 

未来質問では5年後、10年後というスパンで問いかけを行うことが多いのですが、


「明日の朝どうなっていると思いますか?」
という問いかけに変えると、SFAでも使えそうです。


ミラクル・クエスチョンと組み合わせるとこんな感じ↓↓


「この面接が終わってから、あなたの人生が全て思い通りに進んだとします。望みごとや夢も全部叶っていくとします。そうなった時、明日の朝はどうなっていると思いますか?
 

シンプルミラクルの発展型と言った方が良いでしょうか。
 

魔法の質問についてはこちら↓↓

shitsumon.jp

 

最後に

いかがでしたか?今回はミラクル・クエスチョンについて振り返りを行いました。
 

イメージの中だけでも奇跡を起こしてみると、とてもワクワクしませんか?また、イメージが明確に具体的に描ければ描けるほど実現できそうな気がしませんか?
 

人間の脳みそは現実と非現実の区別がつかないそうです。ありえない非現実のことでも、脳みそはOKを出します。そして、それが現実になるように働き始めるそうです。
 

ミラクル・クエスチョンで、解決した時の自分の姿をありありとイメージさせるだけでも、クライエントの脳みそに刺激を与え、解決へ気持ちを向かわせるきっかけになるのではないかと思います。

 

合わせてどうぞ〜

SFAを書籍で学びたい人はこちらをどうぞ

SFAといえば、インスー・キム・バーグ。そのインスーが書いた本がこちらです。


事例も豊富にのっていて、SFAのカウンセリングの進め方がイメージしやすいです。


最新の第4版は事例が増えて、とても濃い内容になっています。


本はかなりデカイです。もはやこれは図鑑です。本を持ち歩く人はオススメしません。


本を持ち歩くことが多い人は、単行本サイズの第3版がオススメです。


ちなみに、僕は、第4版を持っています。

 

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「今の状態を数字で表現する」 スケーリング・クエスチョンをソリューションフォーカストアプローチセミナーで学んできた

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こんにちは。どいつよしです。


いよいよ梅雨も終盤を迎えてきた2017年の7月。


ソリューションフォーカストアプローチ(SFA)セミナーの4日目。


少しずつSFAの解決構築のテクニックの理解も進んできました。


この日は、SFAで使われる効果的な質問のうち、「対処法の質問(コーピング・クエスチョン)」「スケーリング・クエスチョン」「ミラクル・クエスチョン」を学びました。


「対処法の質問(コーピング・クエスチョン)」と「ミラクル・クエスチョン」ついては、こちらを御覧いただくとして、

「絶体絶命のピンチを救う」 対処法の質問をソリューションフォーカストアプローチセミナーで学んできた

「奇跡を起こす!?」 ミラクルクエスチョンをソリューションフォーカストアプローチセミナーで学んできた



今回はクライエントのおかれた状態を具体化する手がかりを知るために使用する、スケーリング・クエスチョンについて振返ります。


それでは、3,2,1,GO!!
 

スケーリング・クエスチョンとは?

相談にきた時のクライエントが置かれている状態、または、解決に向けての方策が見えた時の実現性を、1から10の10段階スケール(物差し)でクライエントに評価してもらう質問です。


スケーリング・クエスチョンは、個人の置かれている状況、能力、目標、実現性というような抽象的な要素を、(数値を用いることで)取り扱いやすくするのに効果的とのこと。


抽象的な要素を数値化すると、誰が見てもわかるようになりますよね。


例えば、身近なところでは、教育現場における通知表(成績表)の5段階評価を思い浮かべてみて下さい。「どれだけ理解できているか」という抽象的な要素が、1〜5の数値で表現されることによって、誰が見てもわかるようになりますよね。


この、誰が見てもわかるようになるというのが、カウンセラーにとっては、クライエントの状態を把握することに役立ちます


一方、クライエントにとっても、客観的に自分の状態を把握することに役立ちます


そして、数値をきっかけにして、具体的に、「何が問題で、何が問題でないのか」、ということを整理していくことができるようになるわけですね。


さらに、問題でない部分、すなわち、できている部分があることがわかれば、そこを掘り下げていく質問を続けることにより、クライエントが持っている資源であったり、解決へ向けてのヒントだったりを見つけていくことができます。


例えば、ケーリングクエスチョンに対して、クライエントが答えた評価が4だった場合、



「あなたが4という評価をされたのはどういったことで?」


という質問をすれば、できている部分や強みを発掘することができやすくなります。



「あなたが
451
つ上げるには何が必要だと思いますか?」


という質問をすれば、クライエント自身で解決への糸口を見出したり、クライエントが持っている資源を発見しやすくなります。

スケーリング・クエスチョンを使うまでの流れ 

スケーリング・クエスチョンはとても使いやすく、バリエーションが豊富なので、いろんなパターンに使える便利な質問です。


特にベーシックな流れだと以下の2つになります。
①導入→話を聴く→要約・コンプリメント→スケーリング・クエスチョン
②導入→話を聴く→例外の質問を使って例外を聴く→スケーリング・クエスチョン
 
(テキストより引用)


例えばこんな使い方 

✿人間関係がうまくできないと悩んでいる時

ただ、漠然と「人間関係がうまくできない」だけだと、具体性に欠けますよね。


人間関係のどんなことで悩んでいるのか、それを解決してどうなりたいのかをクライエント自身で見つけていくには、現状の人間関係がどうなのかを具体的に知る必要があります。


そこで、スケーリング・クエスチョンの登場です。クライエントの人間関係が今現在どの程度できているのかを、1から10のスケールで評価してもらうようにします。


「1から10までの間で、1があなたにとって全く人間関係ができてないものとして、10があなたがそこそこできているものとするならば、今はいくつでしょうか」


というような感じです。

✿解決に向けて動き出す時

数字は心に残るので行動へつながりやすいという利点もあります。


スケーリング・クエスチョンは、クライエントが自身で見つけた解決策を行っていくにあたって、現在の状態や気持ちを確かめることにも使えます。


「全くできそうにないというのを1、必ずできそうだというのを10とするならば、あなたは今いくつでしょうか。」


という感じです。


この質問をする事で、今の解決策が実現可能なものなのかどうかを、評価した本人自身が知ることができます。


また、点数が低い場合は、その点数を高めるために再考して、より実現しやすいようにしていくことができます。
 

こんな時にも使えます

父親が突然の腹痛を訴えた。救急車を呼ぶべきかどうか判断するために、


「全く痛くないのを1として、死にそうなくらい痛いのを10とした場合、今のあなたにとっての痛みはどれくらい?」


と質問します。


これで答えた数値によって、救急車を呼ぶくらいの大事かそうでないかを判断できますよね。そして、本人も家族も安心することができます。


※このスケーリング・クエスチョンでは、悪い方を10としています。実際に病院でも使われているそうです。場合によっては、悪い方に高い点数を持ってくる方が効果的な時もあるようです。(2018年7月14日追記)
 

もし1だと言われたら・・・

スケーリング・クエスチョンを使って、「何もない」「全くできない」という意味での【1】という評価が帰ってきた場合はどうすればいいのでしょうか。


ここは質問した側に機転が利くかどうかで大きく変わります。
 

理想の切り返しは、


「0ではなく1と評価されたのはどういったことで?」


または


「評価がマイナスにならなかったのはどういったことで?」


と質問します。


え!?それってズルくないですか!?って思われるかもしれません。正直、僕もはじめは思いました。笑


でも、よ〜く考えると、1〜10のスケールで問いかけはしましたが、厳密には1〜10の間で評価して下さいとは言ってないのですね。


カウンセラーは枠に囚われずに、クライエントが常に最低よりも高い評価をしていて、できていることや可能性がまだあるというところを印象付ける質問をします。


なので、最低点はクライエントではなくカウンセラーで決めてあげるようにするのが重要だそうです。


ちなみに、点数を上げるように促す時も、「4から4.5、4.5から5にしていくためにはどんなことが必要でしょうか?」と質問をつなげていくこともあります。


とにかくSFAはクライエントを勇気づけるものであって、傷つけるものでなければ何でもオッケーなんだそうです。
 

使用上の注意点

いろんなことに使えて便利なスケーリング・クエスチョンですが、使用上の注意点が1つだけあります


それは、評価する問題や状態を一つにすること。


例えば、クライエントの問題が、「自分の話が理解されなくてスッキリしない」というものであったとします。


ここには、「理解されない」というのと「スッキリしない」という2つの問題が混在しています。ですので、これに対しての良くない例を挙げるとこんな感じ。


「あなたが全くスッキリしないのを1として、話が理解されるのを10とした場合、今のあなたはどのくらいですか?」


これだと、質問された方も評価することが難しく、正確な評価が得られません。


ですので、問題を一つに絞って、


「あなたが全くスッキリしないのを1として、ほぼほぼスッキリしたというのを10とした場合、今のあなたはどのくらいですか?」


もしくは、
 

「話が全く理解されないのを1として、話がほとんど理解されたことを10とした場合、今のあなたはどのくらいですか?」
 

と別々に質問した方が良いとのことです。


スケーリング・クエスチョンを使う時は、評価する問題や状態が一つに絞れているかということに気を配る!
 

最後に

いかがでしたか。


今回はスケーリング・クエスチョンを振り返りました。


普段の会話の中でも使えるこの質問で、コミュケーションを円滑に進めることができそうですよね。


誰かに仕事を頼む時に、


「その仕事を午前中に全く片付けられないのを1として、ほとんど片付けられることを10とした場合、今のあなたの状態ではどのくらい?」


って聞けば、仕事を依頼する側とされる側、双方で認識の一致ができますし、達成する為の方策を考えるきっかけにもなります。


依頼された側は、自ら評価をしたことで、主体的に仕事に取り組むようにもなるのではないでしょうか。


また、スケーリング・クエスチョンを自分に向けて自問自答形式でやれば、心のセルフメンテナンスや、行動の動機付けの役割を果たすこともできそうですよね。


僕もいろいろな場面でチャンスを見つけて使っていきたいと思います。
 

合わせてどうぞ〜

kokoronokawamuki.hatenadiary.jp

 

 

「絶体絶命のピンチを救う」 対処法の質問をソリューションフォーカストアプローチセミナーで学んできた

この度の台風及び豪雨災害により被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。
 
いよいよ梅雨も終盤を迎えてきた7月。
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ソリューションフォーカストアプローチ(SFAセミナーの4回目。
 
少しずつSFAの解決構築のテクニックの理解も進んできました。
 
この日は、SFAで使われる効果的な質問のうち、「対処法の質問(コーピング・クエスチョン)」「スケーリング・クエスチョン」「ミラクル・クエスチョン」を学びました。
 
それではまずは、「絶体絶命のピンチを救う」対処法の質問(コーピング・クエスチョン)について、振り返っていきたいと思います。

対処法の質問(コーピング・クエスチョン)とは?


僕自身も経験がありますが、抱えている問題が大きすぎたり、置かれている状況が非常に深刻で、理性を守ることだけでなんとか精一杯な時ってありますよね。そして、とてもポジティブな話などできないという状況に陥ってしまいます。

こういう時には、今まで学んできた例外探しの質問をしたり、セルフコンプリメントを引き出すための質問をしたとしても、クライエントからそれに対する答えが出てこないこともあります。

そんな、非常事態や危機的状況にあるクライエントの緊張を解いて、話ができる状態にすることを目指すために使うのが、「対処法の質問(コーピング・クエスチョン)」です。

対処法の質問を使うまでの流れ

①導入→問題を聴く→例外探しの質問→例外が出ない→対処法の質問
②導入→問題を聴く→コンプリメントが言えない〈くらい大変な状況〉→対処法の質問
 
(テキストより引用)

 

対処法の質問を使うコツ


クライエントがすでに行っている問題への対処法を質問することです。問題への対処法は、どんな些細なことでも構わないとのこと。

一般的なやり方としては、クライエントから大変な状況である、ということを話して頂いた後、
 
「そんな大変な状況の中で、どのように今までやってこられたのですか?」
 
という問いを投げかけます。

この問いかけに対するクライエントの答えが、セルフコンプリメントに繋がることもあります。
 
そうでなくても、引き続いて、例外探しの質問をして、できていることに焦点をあてるようにしたり、コンプリメントをしてクライエントとの信頼関係を強化することもできるとのことです。

最後に


いかがでしたか?

今回は「絶体絶命のピンチを救う」対処法の質問について振返りました。

対処法の質問を行うことで、問題とクライエントの間に距離を開けることができます。距離を開けることができれば、問題を客観的に見ることができるようになります。

客観的に見ることができれば、例外探しの質問から例外を挙げることができるようになってきます。

産業カウンセラー養成講座では、「よくそんな大変な状況の中で頑張ってこられましたね」と、ねぎらいの言葉がけを学びましたが、クライエントの調子によっては響かないこともあります。

問いかけにすることにより、クライエントに話してもらいやすくなるのではないかと思いました。

頻度的には少ないということでしたが、必要があれば使えるようにしておきたいと思います。

こちらもあわせてどうぞ〜

 

「他者の視点で問題を見る」関係性の質問をソリューションフォーカストアプローチセミナーで学んできた

4月から月イチで通っているSFAセミナーも3回目の講座となりました。
 
3回目の講座で学んだことは、「ゴール作りの質問」「例外探しの質問」「関係性の質問」について。
 

関係性の質問とは?

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相談に来られるクライエントは自身の抱えている問題に注目するあまり、それに囚われてしまっています。ですので、目の前に現れる事柄すべてが自分にとって都合悪く受け取ってしまったり、四六時中その問題が起きているかのように感じてしまいがちになります。

「関係性の質問」は、クライエントが関係している周りの人の目を借りて、客観的に問題を見れるようにするために使います。また、周りに支えてくれている人がいるということに気づく事でクライエントが持っている外的資源を認識することができたり、

自分の価値観が周囲に理解されたりほめられたりする場面を話すことで、人間としての尊厳が育つことや、他人の価値観を通して問題を見ることで問題を解決する糸口が見つかったりすること、などが期待できます。

質問する時の流れ

まず、クライエントの話を聴きながら、何度か出てくる人物を、重要な他者としてピックアップします。クライエントが問題やどう変わりたいかについて説明する時には、必ず重要な他者が話に出てくることが多いからです。

重要な他者がわからない時は、「あなたをよく知っている人は誰ですか」と尋ねたり、身近な何かに置き換えて「家のテレビが話せたとして、あなたの問題が解決したら、あなたはどうなっていると言うでしょうか」などと質問します。

そして、質問の中に重要な他者を織り込んで投げかけます。例えば、クライエントにとって重要な他者として「会社の上司」が出てきているのならば、「上司の方が今のあなたの状況を見た時にあなたにどう言葉をかけられるでしょうか?」というように質問します。

いろいろな目的のために使える

関係性の質問はいろいろな目的の為に使うことができます。講座で教えて頂いたのは以下の通りですが、その他にもいろんな場面で使うことができそうです。

クライエントが混乱していて自信がない場合

クライエントと距離を置けるような質問、他の人がどう考えるのかを問います。

「もし恩師の先生がここにいて、私が先生に『○○さんの問題が解決した時、○○さんの何が違っているでしょうか』と尋ねたら、先生は何とおっしゃるでしょうか。」

というような感じです。

こういう質問については答えやすいとのことです。

クライエントとの協働関係を強める為

非常にデリケートな問題がテーマの場合、クライエントとの信頼関係を損なわずにその問題を取り上げることができることを目的として問いを考えます。

例えば、虐待の疑いがあるということで子ども達が児童相談所に保護されてしまった母親からの相談を受けたとした場合には、

「子ども達を手元に戻すために裁判所があなたに期待していることは何でしょうか」「息子さんたちは、この状況で何が起こって欲しいということでしょうか」

というような感じです。

クライエントの長所を引き出し、カウンセラー双方の共通の認識のものとする為

すでに成功していることがあり、他人もそう思っていると理解でき、カウンセラーもそう確信してることが本人にもわかることを目的をして問いを考えます。

例えば、職場における悩みがテーマであった場合は、

「上司の人は、どんな時にあなたが職場にいて嬉しいと言うでしょうかね?」

というような感じです。

クライエントが置かれている状況を早期に把握するため

面接に来たクライエントが置かれている状況や、支援者や理解者の有無などを面接の早い段階で把握するために、問を考えます。

「あなたがここに来なければならないとお母さんが考えるようになったきっかけは?」

「(上司と2人で)うまく仕事を分担できている時は、上司はあなたがどんなふうだと言うでしょうか?」

というような感じです。

クライエントが考えついた解決を増幅させる為

クライエント1人で解決策に辿り着いたとしても、できるかどうか不安があるのは当然です。そこで、重要な他者を登場させて、より解決へ向かう意欲が増すようになるように問いを考えます。

「そんなあなたに、お父様はなんて話しかけるでしょうか」
「これからあなたがやっていこうとすることについて、お父様とあなたとの間でどんなことが変わってくると思いますか」

というような感じです。

実際に使ってみて

"仕事の悩み"をテーマにしたクライエント役としてのロールプレイの中で、「そのことについて職場の先輩はどのように言われると思いますか?」という質問をされた時に

「意外に自分が考えている問題は自分が思うほど気にするものでもないのかな。」という思いを抱きました。問題を俯瞰して観ることの大切さに気付かされました。

逆にカウンセラー役になった時には、すぐに質問の内容を作る事ができませんでした。慣れないうちは普段からいろいろと質問の文章を考えて使っていく必要があるなと思います。

最後に

いかがでしたか?

今回は「他者の視点で物事を見る」関係性の質問について振り返りました。この質問を使えるようになれば、相談の中でクライエントにとって重要な他者を明らかにし、その人の視点で問題を観てみることで、新しい気付きが生まれ、解決への糸口がみつかることが期待できるということでした。

個人的には、必要な時に質問内容をすぐに考えて出せるように、日常のちょっとした相談事を受けた時に挟んでみたり、自分自身への問いとして使ってみて、慣れていこうと思います。

合わせてどうぞ


 

 

「問題の中の小さい光を見つける」例外探しの質問をソリューションフォーカストアプローチセミナーで学んできた

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4月から月イチで通っているSFAセミナーも3回目の講座となりました。
 
 
3回目の講座で学んだことは、「ゴール作りの質問」「例外探しの質問」「関係性の質問」について。
 
 
前回は「ゴール作りの質問」について振り返りました。
 

 

 

 

今回は、「例外探しの質問」について振り返っていきます。 この質問は、クライエントが解決したい問題を話された時や、ゴール作りができた後によく使います。

例外探しの質問とは?

相談に来られるクライエントは自身の抱えている問題に注目するあまり、それに囚われてしまっています。ですので、目の前に現れる事柄すべてが自分にとって都合悪く受け取ってしまったり、四六時中その問題が起きているかのように感じてしまいがちになります。
 
 
「例外探しの質問」は、過去もしくは現在において、少しでもできたこと、うまくいったことを探させるように促し、問題に囚われている意識を、解決指向に向けるために使用します。
 
 
また、問題が起きなかった時や少しでもうまくいった時に、どのような状況だったのか、どのように行動したのかなどを聴いていくことで、クライエントが見失ってしまっている自分の持っている資源(リソース)を認識することを目的とします。
 

2通りの使い方がある

その1:問題の例外を探す質問

クライエントが解決したい問題を話された時に使います。また、面接の冒頭で相談にきた理由を聴いた後に使うこともあります。


できるだけ、クライエントが話された解決したい問題や相談にきた理由に対して、繰り返しか要約を行い、理解の確認をした上で質問します。


クライエントが「ちゃんと話を聴いてもらえている」という安心感をもつことで、質問にも答えやすくなります。


質問の仕方としては、


「(問題)が起きなかった時は?」

「(問題)がちょっとましだった時は?」


という感じですね。


また、質問をする前に、


「それ(問題)をどうにかするためのヒントがあると思うのでお聞きしますが」
 

というクッションフレーズを挟んでから、質問を投げかけると唐突感が無く、理由があって質問されているということでクライエントの協力も得られやすくなるそうです。
 
 

その2:ゴールの例外を探す質問

クライエントが面接を通してなりたい姿を、ゴール作りの質問によって設定してもらったあとに、使っていきます。


もちろん、クライエントが設定したゴールについては、繰り返しか要約を用いて理解の確認をしておきます。


質問の仕方としては、


「(ゴール)の一部が起こった時はどんな時?」
「(ゴール)にほんの近いなと思える時は?」


こちらも質問をする前に、


「そうなる(ゴールを達成する)ヒントがあると思うのでお伺いするのですが」
 

というクッションフレーズを挟む方が良いそうです。

 

例外探しを促進するコツ 

  1. 現在と過去において、問題が起きなかったことや、ちょっとでもましだったこと、少しでもうまくいった、小さい成功体験のみを探します。失敗したことを取り上げないことが大事。


  2. クライエントが答えを出したら「他には?」を繰返していき、4つ目まで考えていきます。


カウンセラーには粘り強さが必要になります。だいたいのクライエントは4つ目の質問に対する答えが出て来づらいそうですが、頭を絞って出した答えが一番重要であったりすることが多いとのことです。
 

実際に使ってみての感想 

ロールプレイにて例外探しの質問をされると、明らかに視点が変わることを体験しました。質問に対する答えを探そうとすると、それまでネガティブなことばかりに焦点をあてていたのが、一旦そこから離れて事柄を見渡し、プラスの事柄を探す方に意識が向きました。
 

例外探しの質問について「ありません」と言われた時に困ってしまうのでは、という不安があったのですが、質問をする前にクッションフレーズを挟むことで、「ありません」という選択がなくなるなぁと実感しました。

 
もし、仮に「ありません」となっても、クッションフレーズで協力依頼ができているので、「どんな些細なことでもいいのでありませんか?」とか、「はじめはうまくいったことはありませんか?」「うまくいきそうだと思ったことはありませんか?」などと言い方を変えて質問され直すと、もう一度考え直してみようという気持ちになるのではないでしょうか。

 
一方で、今まで学んだコンプリメントのスキルを使えば、「ありません」と言われた時に、「そんな状況の中で、よくここまでやって来られましたね。」とコンプリメントをし、「ここまでやって来られた秘訣は?」と質問し直すということで、クライエントのもっている資源を確認することも可能だということにも気が付きました。

 

おわりに

いかがでしたか? 今回は「例外探しの質問」について振り返ってみました。

 
クッションフレーズを使ったり、クライエントがどんな反応を返してきても良いようなコミュニケーション力が必要だったり、繰返し質問できる粘り強さであったり、ゴールを作りの質問と違って、少し練習が必要なスキルではあると思います。
 

ただ、その分、視点を変えるということには効果が大きく習得するに値するものであるとも思っています。

 
日常でも、ちょっとした相談事にのるような時、この例外探しの質問をうまく使うことができれば、相談者の問題を解決に導くだけではなく、相談者が自分で元気を取り戻すきっかけになることも期待できそうですね。


合わせてどうぞ!  

「なりたい自分をイメージする」ゴール作りの質問をソリューションフォーカストアプローチセミナーで学んできた

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こんにちは。どいつよしです。
 
 
4月から月イチで通っているSFAセミナーも3回目の講座となりました。
 
 
3回目の講座で学んだことは、「ゴール作りの質問」「例外探しの質問」「関係性の質問」について。
 
 
今回は、「ゴール作りの質問」について振り返っていきたいと思います!
 

ゴール作りの質問とは?

SFAは解決指向のカウンセリング手法です。
 
 
クライエントの問題をクライエント自身で解決していくことを促す為には、最初にその面接を通してクライエントがどうなりたいのかについて方向性を決めることが有効です。
 
 
面接の方向性を決めるには以下の2つのゴールを設定することが必要です。
 

  • 大きなゴール:クライエントが相談を通じて”なりたい姿”(漠然としたイメージ)
  • 小さいゴール:大きなゴールを実現する為にまず何ができるか現実的に達成できる課題。
 
 
カウンセラーは、クライエント自身で具体的で実現可能なゴールを設定できることを目的として、"ゴール作りの質問"を使ってクライエントの自己探索を促します。
 
 

良いゴールの条件とは?

良いゴールの条件とは、以下の3つ。

 

  • 達成可能な大きさであること。最初は小さい方が望ましい。
  • 具体的に行動できるものであること。
  • 肯定的なものであること。
 
 
です。どれが欠けてもいけません。


ゴール作りの質問に対してクライエントが答える時、カウンセラーは、【面接が終わった後にクライエントが実際に行動できるものであるかどうか】を注意して耳を傾ける必要があります。
 
 
もし、実際に行動できそうにないものであるならば、行動できそうな答えがでるまで質問を繰返していきます。
 
 

質問するタイミングは?

ゴール作りの質問は、面接の導入部分で使用します。
 
 
SFAの面接は「今日はどんなお話ができればいいでしょうか?」で始めます。
 
 
これが大きなゴールを設定する質問になります。
 

それに対してクライエントが、「こういう話ができれば」という明確な答えを言わず、面接に来た背景や理由を話される場合ももちろんあります。
 
 
その時は、「繰返し」「要約」「コンプリメント」を使ってクライエントの話を傾聴します。
※復習は下のリンクからどうぞ。
 
 
 
 
そして、信頼関係の構築を進めながら、クライエントの話した内容を使って、「では、あなたとしては〇〇になればいいなと思われているのですね?」とゴール内容を具体的にして質問したり、
 
 
シンプルに「では、この面接でどんなお話ができればよろしいでしょうか?」ともう一度訊くようにします。
 
 
僕は、要約をしてから「では、この面接でどんなお話ができればよろしいでしょうか?」とゴール作りの質問をすることが多いです。
 
 
クライエントの話を聴くことになっても、早めにゴールを設定しておいたほうが良いと実感しています。(2019年8月23日追記)
 
 

使ってみての感想

ロールプレイでクライエント役の時に、"ゴール作りの質問"をされました。
 
 
それに対して、相談してどうなりたいのかを最初に答えたことで、何を相談しに来たのかが明確になりました。
 
 
それからは、常に頭の片隅に「面接を通してありたい姿」というのが残るので話が迷走しないで済んだように思います。
 
 
例え話が逸れたとしても、カウンセラーとクライエントの双方にこの面接のゴールの認識があるので、話を本筋に戻しやすいのではないかと思います。
 
 
また、自分でゴールを設定しているので、面接中は自分自身で問題を解決していく方向に氣持ちが向いていました。
 
 
ただ、面接の導入部分でいきなり質問への答えを考えさせることになりますので、クライエントの体調によっては控えた方が良い時もあるのかなとも思いました。
 
 

面接を線路で例えると・・・

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↑JR土讃線旭駅。
 
 
この線路の果ては高松という大きなゴール。
 
 
そして、それまでに、いくつもの停車駅(小さなゴール)がある。
 
 
一つ一つの停車駅を辿っていった先に高松という大きなゴールに辿り着くことができる。
 
 
ちなみに大きなゴールは人によっては、徳島かもしれませんし、岡山かもしれません。
 
 
行き先によって停車駅(小さいゴール)が変わります。
 
 
大きなゴールをどこにするかを決めることによって、辿っていくべき停車駅が具体的になり、そこにはどうやって行くのかを決めることができます。
 
 

最後に

クライエント自身でゴールを設定するということは、面接の時間がクライエントの時間であるということを決定し、それをクライエントとカウンセラーの双方が認識できるという点でも有効であるなと思います。
 
 
こうしておくことで、いつの間にかカウンセラー主体のカウンセリングになってしまっていたということも防ぐことができるのではないかと考えます。
 
 
また、この手法は他の相談業務においても応用が効くと思います。
 
 
"ゴール作りの質問"をしてその面接の方向性を決めることで、相談内容を明確にし、相談者主体で短期に問題を解決できることが期待できるのではないでしょうか。
 
 
次回は、「暗闇の中に小さい光を見出す」例外の質問について振返ります!乞うご期待!
 
 

合わせてどうぞ 

『逃げ恥』で実証済み!?愛着の専門家もオススメの恋に落ちるハグの効果!

かもしましょう!新婚感!!

出しましょう!親密感!!

 

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©TBS

あれからもう半年以上が経つのですね・・・。
久しぶりにTBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』を観て、ガッキーのかわいさの再確認と月日の経つ早さの無情さを感じております。笑

冒頭のセリフは、第五話「ハグの日始めました!」から。

伯母のユリに不倫疑惑をかけられた二人が、新婚の空気を感じてもらうべく、考えだしたのが“ハグの日”を制定することでした。

でも、この“ハグ”って脳科学的に視てもかなり効果があるようなんです!

愛着の専門家もオススメ!

先日、東京福祉大学名誉教授のヘネシー澄子先生の講演を聴く機会がありました。ヘネシー先生は、日本の児童福祉に携わる人達の研修を全国で行っており、今回は養育者と子どもとの愛着を育んでいくことの大切さとその方法について、脳科学の視点も取入れながらお話し下さいました。

いろいろとためになるお話があった中で、僕が一番心に残ったのが「ハグの効能」。愛着を育むために欠かせないことの一つにスキンシップがありますが、その中でも“ハグ”は養育者と子どもの関係だけでなく、大人同士の関係でも大きな効果を発揮するということなのです!

ハグで恋愛ホルモンが分泌される!?

ハグをすると、脳内ホルモンのオキシトシンが分泌されるそうなのですが、このオキシトシンこそが、「恋愛ホルモン」「幸せホルモン」「愛情ホルモン」と呼ばれるものなのです。

そして、ハグを重ねれば重ねるほど、愛が深まるのだそうです。それは、結婚していてもしていなくても同じ。

『逃げ恥』でもハグを重ねるごとにお互いがお互いを“恋人”として意識していったように、付き合い始めの時にこまめにハグをするようにすれば、早い段階で親密度を深めることができるし、倦怠期のカップルや冷めてしまった夫婦関係の打開策としても使えそうですね。

「とりあえずハグしてみよか。」というのは比較的お互いの負担が少なくて良いのではないでしょうか。

ハグ以外でオキシトシンを出せるもの

ちなみに、ハグ以外でオキシトシンを分泌させようとするなら、赤ちゃんを抱っこする、手をつなぐ、性行為、マッサージなどの直接的なスキンシップ。それ意外にも、会話、団らん、井戸端会議、居酒屋など交流でのおしゃべりやペットを撫でることでもオキシトシンが分泌されると言われています。

オキシトシンで愛に溢れた幸せな日常を

いかがでしたか?

オキシトシンが分泌されるような行為を日常に取入れて、繰返し行っていくようにすれば、愛に溢れた幸せな日常を送ることができそうですよね。今、身近に“ハグ”ができる人がいるならば、是非、取入れていってみてください。

とりあえず僕は職場の子ども達とたくさんハグするようにします。笑

 

「ハグは最も手軽で偉大なスキンシップの手段です!」by 森山みくり

 

最後にオススメ

『逃げ恥』はU-NEXTで視聴することができます。見逃した人も、もう一度見たい人もこれで安心です。『逃げ恥』をお手本に、素敵なオキシトシンライフをお送りください!

【目の病気】働きすぎやストレスが原因で発症する中心性漿液性脈絡網膜症を経験!

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こんにちは どいつよしです。

働き盛りの30代に発症しやすいと言われる目の病気を知っていますか?

自覚症状が現れにくく、知らないうちに発症して、知らないうちに治っていることもある病気なのですが、繰り返し発病することで、視野が歪んで見えるようになったりしてしまうこともあります。

僕も再発を繰り返して、この病気とお付き合いをしています。直接命に係わる病気ではありませんが、体からのSOSのひとつとして知っておいて損はないと思いますのでシェアしますね。(2018年10月8日追記)

5年前のある日...

はじめてその病気に出会ったのは、かれこれ5年前になりますでしょうか。その頃の僕は仕事と音楽の両立で毎日3、4時間睡眠で活動していました。
 
そんなある日のこと、右目に違和感を覚えます。常に右目の視覚に影のようなものが映り込み、光の具合によっては逆に眩しすぎて何も見えなくなるような状態に。

イメージとしてはこんな感じ。

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すぐに眼科へ駆け込むと、中心性漿液性脈絡網膜症〈ちゅうしんせいしょうえきせいみゃくらくもうまくしょう〉という診断が下りました。
 

中心性漿液性脈絡網膜症とは?

網膜で視力に関与している眼底のほぼ中央にあたる黄斑の部分で水ぶくれができて、そこの部分で網膜剥離が起きることによる病気とのこと。
 
過労や睡眠不足のとき、ストレスが溜まったときに発病しやすいという傾向があり、働き盛りの男性が、仕事などで無理が重なったときに起こりやすい病気らしいです。

※ちなみに、この病気についてはこちらのサイトが詳しいです。

中心性漿液性脈絡網膜症 by 株式会社三和化学研究所「目と健康シリーズ」 

休息を取ることが一番の薬

そして、この病気の厄介なところは、目薬でよくなるというものではなく、レーザー手術をして水を抜くか、自然消滅を待つしか方法が無いということ。

自然消滅を促すためにカルナクリンという血液の流れをよくし、循環障害を改善させる効果のあるお薬を処方されることはあります。

鍼灸で治癒したという報告(by 誠花堂 八千代鍼灸院)もあるようですが、当時の僕にはその選択肢はありませんでした。
 
僕はどうしても手術する恐怖を拭い去ることができなかったので、しばらくの間、活動する時間を縮小し睡眠時間を多めにとることにしました。もちろん、アルコールは症状を悪化させてしまうので、禁止です。

しばらくして水ぶくれは自然消滅し、日常生活にも支障をきたすことはなくなりました。ただ、1度剥離した網膜がピッタリ元通りになることはなく、今も若干歪んで見えます。

(2018年10月8日追記)2018年4月に左目に発症し、ひと月後の5月に右目が再発しました。医者からはカルナクリンを処方されました。水が溜まっている部分が目の中心に近いので手術が難しいということで、カルナクリンを飲みながら様子をみています。治りかけては悪化を2度繰り返し、この病気の厄介なところを痛感しているところです。

病気から学んだこと

頑張り過ぎると、からだのどこかに何らかの形で症状が出てくるということ。それだけカラダがストレスを感じているということだと思います。好きなことであっても自分のカラダに鞭打ってやっていることには変わりないですからね。
 
それでも、まさか目の中に水が溜まることになるとは、本当に想定外のことでした。
 
あの頃は、ただただ仕事と音楽を両立させることに必死でしたが、結果的に右目が半永久的に見辛くなるという代償を得ることになりました。
 
適度な休息とじゅうぶんな睡眠の必要性を改めて感じました。
 
さすがに左目も同じ症状になるのは辛いので、今は適度な休息と睡眠時間の確保には気を遣っています。
 
(2018年10月8日追記)2018年4月に左目も発症しました。5月に右目が再発しました。なかなか厄介な病気です。

最後に

カラダが資本だということを再認識したところで、僕は右目で済みましたが、世の中には頑張り過ぎた結果大病を患い、命を落とす人もたくさんいるということも再確認できました。
 
星野源さんのように、2度のくも膜下出血に見舞われても立ち直り、大ブレイクした稀な例もありますが、ほんとに稀だと思います。
 
どんなに頑張っても、一旦カラダを壊してしまうとそれまでの頑張りが報われなくなる可能性が高いです。それと同時に、カラダを壊したことによって目標を失いココロにも不調をきたしてしまう危険性もあります。
 
さらに、僕のように後遺症が残ると、健康だった時に比べて、間違いなくパフォーマンスに影響を及ぼします。
 
 
なので、繰り返しになりますが、仕事を頑張るぶん、休息もしっかり取る。それを習慣づけることが本当に大事です。そして、それがプロフェッショナルとして仕事をしていく責任でもあるのではないかと思います。
 
自戒の念を込めてこの言葉で〆させていただきます。

追記:星野源さんの闘病生活が記されたエッセイがあります!

昨年から大ブレイク中の星野源さん。その、星野源さんが多忙な中で発病したくも膜下出血との壮絶な闘病生活が生々しく、しかし、星野さんらしいユーモアも交えながら記されています。

最新刊も好評のようですが、ぜひ、こちらも手にとって読んでみてほしいです。僕は、辛い闘病生活の中でなんとか生きる希望を見出そうとする源さんの姿に元気をもらいました!
 
特に、痛み止めの座薬を美人の看護師さんに挿肛してもらうところのエピソードは爆笑必至です!

アドラーの劣等感を童話『ウサギとカメ』で説明すると凄くわかりやすくなった話。

アドラーと『ウサギとカメ』の関係性に気付いたきっかけ

 
今、僕は、魔法の質問仲間である、
ふじしーこと藤代圭一さんの著書を読んでいます。
 
 
「子どものやる気を引き出す7つのしつもん」
 
 
藤代圭一 旬報社 2017-04-26
売り上げランキング : 1243
by ヨメレバ
 

自ら考え、行動できる子どもになるための親の関わり方や心の在り方について書かれた良著です。
 
 
この本の中で、目標を設定する大切さの例としてイソップ童話でおなじみ『ウサギとカメ』が紹介されています。
 
 
それはこんな物語でした。
 
 
足がとびっきり速いウサギと、足がとびっきり遅いカメ。
そんな一羽と一匹が、やまの頂上をめがけて競争することになりました。
足が速いウサギは途中で居眠り。それを横目にカメはゆっくりだけど休まず、着実に進んで、先にゴールしました。

 


このお話しをふじしーはこう解説しています。

  

ウサギが見ていたのはカメかもしれません。ウサギにとってのカメは、ライバルとか競争相手に当たります。
一方、カメが見ていたのはゴールです。先を行くウサギのことよりも、目的地であるゴールだけを見て、歩みを進めました。
(中略)
勝負を分けたのは両者の「見ているもの」の違いだったというお話しです。
(中略)
ウサギとカメの逸話は、競争相手のことばかりを見ることで、もっとも大切な目標やゴールを見失うことがあるという教訓を含んでいました。

 


とても分かりやすいですよね。

 
 
このふじしーの解説を読んで、「これってまさにアドラーの劣等感の考え方と同じや!」と気づいたわけです。
 
 

アドラーの劣等感を『ウサギとカメ』で説明すると…

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アドラー心理学における劣等感とは、
 
 
「理想の自分から比べれば、今の自分はたしかに劣っている。その時に感じる感覚」
 
 
という意味でした。
 
 
そして、現在の自分から、なりたい理想の姿を目指して、理想を追って努力していく(優越の追求をする)のが私たちであるということは、
 
 
 
 
でお話した通りです。
 
 
それをウサギとカメのお話に当てはめてみます。
 
  • 理想の自分の姿・・・ゴール
  • 今の自分の姿・・・カメもしくはウサギ
  • 優越の追求・・・ゴールまでの道のり
  • 劣等感・・・ゴールから見て現在の位置を省みた時に感じる感覚
 
そうしてみると、
 
 
劣等感を成長の素にして歩みを進めているのはカメです。
 
 
ふじしーも言っているように、カメはゴールしか見ていません。ウサギという他者と比べることなくゴールを目指してひたすら歩みを進めます。
 
 

ウサギは「優越コンプレックス」の象徴!? 

一方のウサギはゴールではなくカメを意識してしまいました。常にカメに勝つことだけを考えていたのです。
 
 
ゴールするという本来の目的を見失ってしまい、カメに勝っているということで優越感を得ようとしていました。
 
 
これは、まさにアドラーのいう「優越コンプレックス」です。
 
 
優越コンプレックスとは、
 
 
見かけだけの「自分の優越」を作り出して、自分が相手よりも優れていて、勝っていることを示そうとすること。
 
 
優越コンプレックスにとらわれた人の行動の特徴は、常に「私はあなたよりも優れている」「私はあなたよりも強い」「私はあなたよりも幸せだ」ということを、言葉や態度で示し続ける。
 

でした。
 
 
ここで、ウサギとカメの歌を思い出してみましょう。
 
 
♪もしもし かめよ かめさんよ
せかいのうちで おまえほど
あゆみの のろい ものはない
どうして そんなに のろいのか ♪

 

この歌詞からもウサギがカメに勝っているということを示すことで優越感に浸ろうという氣持ちがわかります。
 
 
競争する前からウサギはカメより速いことはわかっています。それでも競争することを選んだ。
 
 
それは、自分が常に誰かより勝っていることを誇示しないと満たされない心を持っているからで、カメが相手だとほぼ100%それを達成できると考えたから。
 
 
もし、ウサギの心が「優越コンプレックス」に支配されてなければ、カメに対して喧嘩を売ることはしなかったでしょう。
 
 

カメは「劣等コンプレックス」の象徴になりかけていた!?

この後カメが売られた喧嘩を買うことで、世紀の大一番が行われる運びとなるのですが、
 
 
もしかしたらカメは自らの歩みの遅さを受け入れていて、それでもなおウサギと勝負することを選択したのかもしれません。
 
 
そして、カメにはウサギと比べるという考えがなかったのではないかと思います。
 
 
だって、カメももちろんウサギの速さを知らない訳ではないでしょう。
 
 
もし、カメがウサギの速さと自分の歩みの遅さを比べてしまったら、「劣等コンプレックス」になっていた可能性が考えられます。
 
 
「劣等コンプレックス」とは、
 
 

常に相手より自分が劣っていることを理由に、本来の目指すべきゴールに向かって努力しないようにすること。

 

 
でした。
 
 
そこには、失敗することに対しての恐怖が隠れている訳ですが、
 
 
もし、カメが「劣等コンプレックス」を持っていたら、ウサギとの勝負そのものを避けようとするので、ゴールには一生たどり着けなくなっていたでしょう。
 
 

カメは「不完全である勇気」を持っていた!

カメが下馬評では勝ち目が無いと思われるウサギとの勝負を買って出たのは、自分の歩みの遅さを受け入れて、失敗することを許せる勇気を持っていて、
 
 
「劣等コンプレックス」に支配されない心の在り方をしていたからだと考えられます。
 
 
「どうせみんなもわかっていることだし、ウサギさんの優越コンプレックスを満たしてやろう」
 
 
くらいの懐の深さもあったのかも!?
 
 

お手本はカメ

アドラー心理学において、

 

理想の自分の姿と比べて、今の自分が劣っていると感じる劣等感を持つことは、理想の自分の姿を追い求めていくにあたって必要なものであります。

 

我々がお手本にするべくはカメのような生き方です。他者と比べることなく、理想の自分の姿というゴールだけを追い求めて、自分のペースとやり方で、進んでいきたいものですね。


 

最後に

いかがでしたか。
 
 
今回、アドラーの劣等感を「ウサギとカメ」のお話をもとに説明してみました。
 
 
自分の劣っている部分を受け入れて、本来の目的である「ゴールすること」を目指したカメと、
 
 
「優越コンプレックス」に苛まれカメに勝つことを意識するがあまり、本来の目的を見失ってしまったウサギ。
 
 
イソップ童話にもアドラーの思想が流れているのですね〜 笑
 
 
、、、と冗談はさておいて、
 
 
このように童話をもとに説明していくことで、僕自身もアドラーの劣等感についての理解が深まりました。これは意外な発見でした!

 
他の童話や昔話でも、心理学の理論を説明できそうな気がするので、いろいろ探してみようと思います。
 
 

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kokoronokawamuki.hatenadiary.jp

  

今回参考にした本

藤代圭一 旬報社 2017-04-26
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向後 千春 小学館 2017-02-01
売り上げランキング : 20990
by ヨメレバ